ユネハNavi!
おいしいお店の情報や気になるアイテムのあれこれをチェック&リリース。
古典芸能

地獄八景亡者戯のあらすじ紹介! 噺家ごとのサゲの違いは?【落語ディーパー!】

 

こんにちは、管理人の悠木です。
5月5日放送の「落語ディーパー!」で紹介されるのは、
上方落語の地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)。

 

これ、実はすんごく長い噺でして、どの噺家さんの演じたものも
上演時間は60分を超えるという長編落語です。
放送ではいったいどんな風に紹介されるのでしょうか……!

 

私自身落語については、上方も江戸も聞き始めたばかりの初心者です。
地獄八景亡者戯は桂枝雀師匠のCD音源しか聞いたことがないので、
他の噺家さんはどんな風に演じていらっしゃるのか?
また、サゲなどに違いはあるのか? 調べてみました!

スポンサードリンク

特徴

 

この噺は上方落語に特有の「旅ネタ」の噺です。
枝雀師匠が枕で語っていたこともありますが、上方には定番の旅もの。
たまたまその舞台が地獄だったというだけのもので、
深刻なシーンは特に出てきません。
舞台が地獄ですがホラー的な演出もないです。

 

特徴的なのは、地獄各所の描写に時事ネタが入ったり
演者の持ち味を生かせるシーンがたくさんあることです。

 

しょうずかの婆の半生に時事ネタを入れたり、
閻魔庁での一芸披露場面で噺家自身のことをネタにしたり。
地獄でものんきな人間たちを題材にした、
上演中ずっと笑っていられる名作だと思います。

スポンサードリンク

あらすじ

 

出典:産経WEST
(地獄八景亡者戯を熱演する桂米朝師匠)

 

この噺聞いたことないよ、放送前に予習したいという方のために
まずはあらすじからご紹介です。

 

主人公はいたってのんきな喜六という男。
知り合いからもらった鯖にあたって寝ているうちに死んでしまい、
気付いた時には地獄にいました。

 

知らない人ばかりで心細いと思っていたところ、
つい先日亡くなったご隠居さんに再会します。
葬式手伝いに行ったんですよ~なんて声をかける喜六。
「自分、葬式の時香典500円ごまかしたやろ、棺桶の隙間から見てんで」
などと軽妙な会話をしながら、場面は三途の川、賽の河原など
登場人物が移り変わりつつ、舞台も地獄おなじみの風景へと移っていきます。

 

亡者の着物をはぎ取って柳の木にかけてしまうという脱衣婆(だつえば)
またの名を三途河(しょうずか)の婆に着物をとられると心配していた亡者衆ですが
どうやらはしょうずかの婆は不在のようす。
そこで語られるしょうずかの婆の半生、今どうしているのかという描写に
時事ネタを入れる場合が多く、見どころの一つになっています。

川渡りでは鬼による渡し賃の計算があり、
船に乗り込んだ亡者が渡し賃をどうにか安くしてもらおうと交渉する場面も。

スポンサードリンク
また、地獄の亡者たちの間では、閻魔大王による審判の前に「念仏を買う」ことで
罪を軽くしてもらえる場合もある……!? ということで
閻魔庁に行く前に冥途筋(御堂筋と発音がそっくり)での
念仏ショッピング」が定番になっています。
念仏の品ぞろえも豊富で面白いので、よく聞いてみてくださいね。

 

冥途筋にある観光案内所では、地獄にあるエンターテイメントの紹介もありました。
ここも見どころで、歌舞伎や寄席では、今は亡き名優・名噺家たちが勢ぞろい。

「こっちの芝居を見たら、娑婆の芝居なんて、あほらしいて、見てられしまへん。

名優はみなこっちへ来てんのやさかい。」

 

確かにそうですよね笑
地獄では、落語ファン・歌舞伎ファンが一度は夢見るような
名優・名噺家たちのコラボが実現されているそうです。

 

冥途筋で念仏を買い求めた亡者たちは、閻魔大王の審判を受ける閻魔庁へ。
どうやら今日の審判は、先代閻魔の一千年忌にあたるとのことで、
一芸のあるものは披露すれば極楽に通すという恩赦があるそうです。

 

ここで極楽に行きたい亡者たちがいろいろな芸を披露するのですが、
この場面は各噺家の特技披露の場でもあります。
楽屋落ちというか、今の言葉で言えば「中の人ネタ」ですね。
見どころです(さっきから見どころまみれです)

 

閻魔大王の審判の結果、4人の男だけが地獄行きに。
地獄に落ちた医者・歯抜き師・山伏・軽業師の4人が、
あの手この手で地獄の責め苦を回避しようとするのが後半の見どころです。

スポンサードリンク
そういえば、この後半部分だけが
絵本になっているのを読んだ記憶があります。
後半の話だけなら、ピンとくる人がいるかもしれませんね!

 

釜茹で地獄は、山伏の「水の印」で適温にしてしまうことで回避。
「針山地獄」は軽業師の技で突破。
そんな4人を「人呑鬼(じんどんき)」に食わせてやろうとする
地獄の鬼たちですが、人呑鬼も歯抜師の計略にはめられてしまいます。

 

「虫歯があるぞ、抜いてやろう」と持ちかけて、人呑鬼の鋭い歯を
すべて抜いてしまったのです。怒った人呑鬼は4人を丸呑みにしますが、
腹の中で活躍したのは医者。鬼の体内にあった
「くしゃみ紐」「屁袋」などをいじくりまくって鬼を困らせます。

 

この後が噺のサゲになるのですが、
桂米朝のバージョンとそれを踏襲した師匠たちの「大黄」を使ったサゲと
桂枝雀が新たに作り出したサゲとで流れが若干異なっています。
ネタバレが嫌! という方は、この先閲覧注意ですよ。

 

1 2